プチ・エッセイ

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<<   作成日時 : 2015/06/08 23:06   >>

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先月末に、姉のように慕っている幼馴染と遊ぶ機会がありました。
その幼馴染に会ったら、僕のことを兄のように思ってくれた友達を思い出しました。
その友達と出会ったのは、僕の一番最初の職場でした。
ある冬の日、アルバイトで入ってきた新人の教育係に任命されました。
その新人さんは、耳がほとんど聞こえない人でした。
僕は手話は全くわからないので、身振り手振りとメモ帳を使った筆談が頼りでした。
何日か過ぎた後、「年賀状を送りたいから、住所を教えてほしい」と頼まれました。
僕が住所を教えたら、年が明ける前に手紙が届きました。
そこには、僕への感謝とお礼が書いてありました。
そんな手紙をもらったのは初めてだったので、とても嬉しかったです。
最後に「迷惑じゃなかったら、時々手紙を書いてもいいですか?」と書いてありました。
それから、その人と手紙のやりとりが始まりました。
今なら、メールやラインが当たり前ですが、当時はまだ携帯が普及していませんでした。
アナログな手紙も、悪くはないです。
お互いの近況を語ったり、悩みを打ちあけて励まし合ったりしていました。
耳の聞こえない人が言葉を覚えるというのは、ものすごい苦労があったと思います。
誤字脱字や文法が変な文章がたまにあったりしたけど、それは仕方ないことだと思いました。
でも、とても純粋で綺麗な文章でした。
耳が聞こえない分、世の中の汚いことをあまり聞かずに済んだからなのかもしれないと思いました。
自分も極力綺麗な文章を書こうと努力しました。
ある日、その子から、僕のことを「お兄ちゃんのように思ってる」という手紙をもらいました。
僕も、その子みたいな『妹がいたらいいな』と思っていました。
お互いに一人っ子だったので、「じゃあ兄妹になろう」ということになりました。
僕達が思い描く「兄妹」と本物の「兄妹」は違うものなのかもしれない。
でも、そんなことどうでも良かった。
所詮、一人っ子には「兄妹」なんて永遠にわからないものだから。
フラれて落ち込んだ時に「何もかも失くしちゃったような気分」だと書いたら、「何もかも失くしちゃったとしても、妹の私がいるよ。私はいつだってお兄ちゃんの味方だよ」と返事を書いてくれました。
自分のことを心配してくれる人がいると思うだけで、嬉しかった。
手紙のやりとりは、その子が結婚するまで続きました。
彼ができた後に来た手紙に、「彼はいろいろ優しくしてくれるけど、私は彼のために何もしてあげられない。それがつらい」と書いてありました。
「何もしてあげられなくても、ただ傍にいてあげるだけでいいんだよ。君が傍にいてくれることが、彼の幸せなんだよ。今は何もしてあげられなくても、きっといつか、してあげられることが見つかるよ」と返しました。
もし自分が彼だったら、やっぱり、好きな人が傍にいてくれるだけでいいと思うから。
その後、無事に婚約が決まりました。
万一、彼が変にヤキモチ妬いて、せっかくの幸せが壊れちゃうといけないので、「婚約が決まったのなら、もう手紙はやめよう」と僕から伝えました。
「僕は一人でも大丈夫だから。これからは彼だけを応援してあげて。今までいろいろありがとう。妹になってくれて嬉しかったよ」と最後に書きました。
向こうからも「今までありがとう。優しくしてくれたこと、ずっと忘れないよ。会えなくなっても、OXちゃんは、ずっと私のお兄ちゃんだよ」と最後に返事がきました。
ちょっと寂しかったけど、良い想い出です。
きっと今も幸せに毎日を過ごしていると信じてます。
時々は、僕のこと思い出してくれるのかな?

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